料理の効率をグッと高めてくれるキッチン家電。
中でも「ミル」「ミキサー」「フードプロセッサー」「ブレンダー」「ジューサー」は食材を「刻む」「混ぜる」「砕く」「絞る」といった調理工程に使える便利アイテムです。
ですが、いざ買おうとすると
「ミキサーとブレンダーって何が違うの?」
「フードプロセッサーってミキサーの上位互換?」
「ジューサーとブレンダー、スムージー作るならどっち?」
・・・と、名前が似ていて混乱してしまう方も多いのではないでしょうか。
実はこれらの家電には明確な違いや得意分野があります。
例えば「ミル」は乾燥した食材の粉砕が得意。
「ブレンダー」は液体と一緒に撹拌するのが得意。
逆に「ジューサー」は水分だけを絞り繊維質を分離するのが特徴です。
本記事ではそれぞれの家電の違いや用途、選び方のポイントを徹底的に解説します!
「これからキッチン家電を購入しようと思っている」
「今使っている機種が本当に合っているか不安」
そんな方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
1. 各家電の基本的な役割と特徴
それぞれの違いを一言でまとめると「何をどのくらい細かく、どんな状態にしたいか」の違いです。
ミル(Mill)
「ミル(Mill)」とは乾燥した食材を細かく粉砕して粉末状にするための調理家電・機器のことです。
英語の「Mill」は「粉挽き」「製粉」の意味で主に乾物専用の小型グラインダーを指します。
乾燥したものの粉砕(粉末化)
加工方法
高速回転する刃で細かく砕く(カッター式 or グラインダー式)
特徴
硬いものや乾燥したものを「粉にする」
素材
ステンレス製・セラミック製の刃や容器が多い
粒度
微粉末~粗粉まで調整可能なモデルもあり
形状
手のひらサイズの据え置き型・小型卓上タイプが多い
ミルのメリット
一般的なミキサーやフードプロセッサーでは実現できない微粉末化が可能。
料理用のきな粉やふりかけ、米粉、抹茶パウダーなどに適しています。
余った乾物や家庭の保存食品(例:干し椎茸、煮干し、海苔など)を自家製ふりかけや出汁粉に。
離乳食や介護食のための素材の微粉末化にも便利。
少量ずつ使うときに必要な分だけ粉砕できるので、コーヒー豆やスパイスの香りを最大限に引き出せる。
「挽きたて」の香りが味わえるのは大きな魅力。
小型で省スペース設計のものが多くキッチンの引き出しや棚にもすっきり収まる。
分解できて刃や容器もサッと水洗いできる機種が多い。
ミルの注意点・デメリット
水分がある食材を入れると詰まり・故障の原因に(※湿気にも注意)
一度にできる量が少なめ、業務用でない限り1回の処理量は数十g
粉砕時は「ゴーッ」と大きな音が出る機種もある
長時間使用すると粉が温まり風味が落ちる場合も(特にスパイスやハーブ)
ミルはこんな人におすすめ
自宅で本格コーヒーを淹れたい人(豆の挽き加減調整ができるモデルがおすすめ)
米粉パンやグルテンフリー生活をしたい人(自家製米粉を簡単に)
オリジナル調味料・ふりかけを作りたい人
離乳食・介護食で粉末食材を活用したい人
抹茶や煎茶を粉にして料理やお菓子に使いたい人
ニンニクやショウガの乾燥パウダーを作りたい人
乾燥食材を自宅で粉にしたい人
ミル選びのポイント
強いほど粉砕能力が高い
刃の材質
ステンレス、セラミックなど。耐久性・洗いやすさ重視
容器の密閉性
粉が飛び散らない構造か
掃除のしやすさ
刃が外せるかどうか
粉砕の粒度調整ができるか
料理や用途の幅が広がる
ミキサー(Mixer)
ミキサーとは食材と液体を一緒に撹拌(かくはん)してドロッとした状態に仕上げる家電です。
スムージーやポタージュスープなど、飲んだりすくったりできる「飲食系の液状調理」に特化しています。
スムージー、ジュース、スープ、ドレッシングなど
食材
野菜、果物、牛乳、ヨーグルト、氷など
動作
高速で刃を回転させ、食材を液状化する
粒度
繊維質を残しつつも、滑らかな状態にできる
容量
1度に500〜1000ml以上の調理が可能
刃の構造
ステンレス製の4〜6枚刃が一般的
ミキサーのメリット
毎朝スムージーを作ることで野菜不足・栄養不足を手軽に補える
食物繊維を丸ごと摂れるため、腸活・美容にも良い
食材をそのまま使うので、ビタミン・ミネラル・食物繊維がまるごと摂取可能
火を使わず調理できる点も良い
スムージー(冷)も、温野菜スープ(温)もOK
ミキサーで撹拌 → 鍋で温める or 温ミキサー機能付きモデルも
小さな子どもや高齢者でも使いやすい
タイマーや自動プログラム付きモデルも多い
バナナジュース、グリーンスムージー、冷製ポタージュ、手作りドレッシング、パンケーキ生地、離乳食などにも
ミキサーの注意点・デメリット
食材によっては繊維が残る。特にセロリや葉物系は舌触りにザラつきが出ることも
材料だけではうまく回らないため、水分(牛乳や水)を加える必要がある
容量が多い分、収納スペースを取る機種もある
音が大きい、特に氷を砕くときやハイパワー時はかなりの騒音になることも
洗浄がやや手間、刃の部分が外しにくい構造だと洗い残しが出やすい
ミキサーはこんな人におすすめ
毎朝グリーンスムージーを作りたい人
野菜スープやドレッシングを手作りしたい人
離乳食や介護食を作る機会が多い人
健康志向・ダイエット目的の人
氷入りドリンクやフローズンを作りたい人(※クラッシュ機能ありのモデルが理想)
スムージーやスープをよく作る人
食材の栄養をまるごと摂りたい人
調理を時短したい・家族の健康を考えたい人
操作がシンプルで使いやすい家電を探している人
ミキサー選びのポイント
氷や硬めの野菜を使いたいなら300W以上がおすすめ
容量
1人用なら500ml前後、家族用なら1000ml以上が理想
洗いやすさ
刃が取り外せる or 自動洗浄機能つきが便利
材質
耐熱ガラス製なら温かいスープにも対応できる
静音性
早朝に使うなら静音モデルをチェック
自動機能
「スムージー」「ジュース」などの自動モードがあるとラク
フードプロセッサー(Food Processor)
フードプロセッサーは食材を切る・刻む・混ぜる・すりおろす・こねるなど多目的に使える調理家電です。
「下ごしらえの時短」に大きな力を発揮し手作業では大変な調理工程を自動化してくれます。
みじん切り、ペースト、すりおろし、生地こね、混ぜ合わせなど
対象食材
肉・魚・野菜・果物・ナッツ・チーズ・小麦粉など幅広い
容器
プラスチックやガラス製のボウル型(容量500ml〜1.5Lが主流)
アタッチメント
刃の種類を替えて、多様な加工が可能
加工方式
回転刃で細断・混合・すりつぶしを行う
水分の有無
水分のない食材でもOK(乾物、ナッツなど)
フードプロセッサーのメリット
玉ねぎのみじん切りやハンバーグのタネ作りなど包丁で10分かかる作業が数十秒で完了
肉や魚のミンチも自宅で簡単に作れる
「刻む」「混ぜる」「すりおろす」「こねる」「泡立てる」などアタッチメント次第で1台何役もこなす万能選手
家族分の餃子のタネ、コロッケの具、カレーの野菜など一度にまとめて処理可能
手作業ではバラつく切り方や混ざり具合もフードプロセッサーならプロのような安定感
手が疲れがちな方、高齢者、手首に負担をかけたくない方にも良い
フードプロセッサーの注意点・デメリット
本体・容器・刃・アタッチメントなど、パーツが多いので洗う手間が増える
加工時間が長いとペースト状になりすぎることも(野菜などはやりすぎに注意)
パワフルなだけに動作音はそこそこ大きい
容器とアタッチメントが場所を取る機種もある
スムージーやジュースなど「完全な液体」はミキサーの方が得意
フードプロセッサーはこんな人におすすめ
家族のご飯作りに時間がかかっている人
餃子やハンバーグなど手間のかかる料理を頻繁に作る人
野菜をたくさん使ったメニューを作る人
手作りパンやお菓子など、生地作りに挑戦したい人
手作業での下ごしらえがしんどいと感じる方
料理を手早く効率的にこなしたい人
多機能な調理家電を1台で活用したい人
フードプロセッサー選びのポイント
肉のミンチやパン生地なら250W以上が理想
容器の容量
1〜3人分:500ml〜800ml、4人以上なら1L以上
アタッチメントの種類
「おろし」「こね」「泡立て」など使いたい用途に対応しているか
お手入れのしやすさ
分解して洗えるか・食洗機対応か
本体サイズ
キッチンの収納スペースに収まるか確認
安全設計
誤作動防止ロックや滑り止め付きモデルが安心
ブレンダー(Blender)
ブレンダー(Blender)とは食材を混ぜたり砕いたりして、なめらかな液状やペースト状にするための調理器具です。
大きく分けて2種類あります:
スタンドブレンダー(据え置きタイプ)
ハンドブレンダー(スティック状で直接鍋などに入れて使える)
どちらも「混ぜる・砕く・つぶす」に特化しており、特に滑らかなスープや離乳食づくりに強い味方です。
スープ、スムージー、ピューレ、ディップ、離乳食など
ミキサーとほぼ同義。ただし海外製などで高性能なものが多い
食材
野菜、果物、豆類、液体、柔らかい肉や魚など
容器
スタンド型:専用容器に入れて使用
ハンド型:鍋やボウルに直接入れて使用
加工方法
回転刃で細かく砕きながら全体を均一に混ぜる
粒度
非常になめらか。
舌触りの良い仕上がりが可能
水分の有無
水分が多少必要。
完全な乾物の粉砕は不向き
※日本では「ミキサー」と「ブレンダー」はほぼ同じ意味で使われますが英語圏では「ブレンダー」が主流の呼び名です。
ブレンダーのメリット
手作業では難しい「口当たりの良いスープ」が簡単にできる
野菜の繊維や豆の皮もしっかり攪拌すれば気にならない
ポタージュや煮込み料理を移し替えずにそのまま攪拌可能
洗い物も減って時短&楽!
野菜や果物をペーストにして月齢に合わせたやわらか食を手作りできる
食材の栄養をそのまま摂れるのもポイント
小さめでキッチンに常設しておいても邪魔にならない
スタンド型に比べて取り回しがラク
基本は「ボタンを押すだけ」で使える
スピード調整やパルス機能がついたモデルもあり
ブレンダーの注意点・デメリット
液体が少ないと刃が回らず上手く攪拌できないことも
氷・ナッツなどは機種によってはNG(ハイパワー機でないと刃が痛む)
長時間連続使用するとモーターが熱を持ちやすい
ハンドブレンダーは浅い容器で使うと、周囲に飛びやすい
乾燥した食材の粉末化はミル向き
ブレンダーはこんな人におすすめ
ポタージュ・冷製スープをよく作る人
離乳食や介護食を手作りしたい人
簡単にディップやペースト(バーニャカウダ、アボカドソースなど)を作りたい人
少量のスムージーやプロテインドリンクをさっと作りたい人
キッチンで「手軽さ+なめらかさ」を求める人
なめらかな仕上がりにこだわる人
ブレンダー選びのポイント
スタンド型 or ハンド型(用途に合わせて選ぶ)
パワー(W数)
氷や繊維質の食材を使うなら300W以上が理想
付属アタッチメント
泡立て・チョッパー機能などがついているか
耐熱対応
スープや煮込み料理に使うなら耐熱仕様必須
掃除のしやすさ
刃が取り外せるか、食洗機対応かチェック
安全機能
誤作動防止、安全スイッチの有無など
ジューサー(Juicer)
ジューサーは野菜や果物から水分(ジュース)だけを抽出する調理家電です。
食材をすり潰したり押し潰したりして液体と繊維(搾りかす)を分離するのが大きな特徴。
ミキサーのように「まるごと」粉砕するのではなく「飲みやすく消化にやさしい」ジュースを作るための機械です。
遠心分離式(高速ジューサー)
回転刃で高速にすりおろし、遠心力で絞る。スピード重視。
短時間で作れるが、やや泡立ちや酸化しやすい。
低速ジューサー(スロージューサー)
圧力でゆっくり絞る。熱が加わりにくく酵素や栄養を壊しにくい。
高品質なジュースができるが、やや時間がかかる。
フルーツジュース、野菜ジュース、コールドプレスジュース
得意な食材
果物(リンゴ・オレンジ・グレープフルーツなど)、葉野菜(小松菜・ケール・セロリ)など
排出物
「ジュース(液体)」と「搾りかす(繊維)」に分かれる
食感
非常に滑らかで軽い飲み口(繊維なし)
加工方式
高速回転またはスクリュー式で搾汁
水分の有無
水を加えなくても食材の水分で抽出できる
ジューサーのメリット
繊維質を取り除くことで消化器官に負担をかけず吸収しやすくなる
胃腸の弱い人、断食・ファスティング中の人に人気
低速で圧搾するタイプなら熱の発生が少なく栄養を壊しにくい
酵素やフィトケミカルの摂取に良い
繊維が除かれているため、さらっとした飲み口
野菜が苦手な子どもにも受け入れられやすい
加熱調理せずに生のまま栄養を摂れる
免疫力アップ、美肌、腸活など健康志向にマッチ
ジューサーの注意点・デメリット
繊維質が搾りかすとして排出されるため、食物繊維は不足しがち
網やスクリュー、容器など、毎回しっかり洗う必要がある
1杯のジュースにたくさんの野菜や果物が必要
スロージューサーは特に収納スペースが必要
じっくり搾るので朝の忙しい時間にはやや不向き
ジューサーはこんな人におすすめ
野菜や果物を無理なく毎日摂りたい人
美容や健康、ファスティング・腸活に興味がある人
子どもや高齢者など、飲みやすさ重視の人
酵素やビタミンなど、熱に弱い栄養素も摂取したい人
デトックスドリンクやスムージーの上級編に挑戦したい人
繊維を除いてさらっと飲みたい派
栄養吸収・健康重視のライフスタイルを送りたい
ジューサー選びのポイント
【方式】高速?低速?目的に合ったタイプを選ぼう
【搾汁力】どんな食材をジュースにしたいか?
【お手入れ】洗いやすさは超・重要!
【サイズ・収納性】キッチンに合うか確認
2. 用途別に見るおすすめ家電
スムージーを作りたい・・・ミキサー or ブレンダー
野菜のみじん切りや肉のミンチ・・・フードプロセッサー
サラサラのジュースを飲みたい・・・ジューサー
パン生地をこねたい・・・フードプロセッサー(アタッチメント必要)
まずは「自分が何をしたいのか」を明確にするのが大切です。
3. 「まとめ」迷ったらコレ!
粉砕(パウダー)なら → ミル
ドリンク作り(繊維あり)→ ミキサー/ブレンダー
ジュース作り(繊維なし)→ ジューサー
下ごしらえ全般 → フードプロセッサー
調理家電は目的に合ったものを選べば、料理がもっと楽しく・ラクになります!
この記事があなたの家電選びの参考になれば嬉しいです。
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よくあるご質問
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動画集
当社製品の使用方法やテスト例を動画でご紹介致します。
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ラボネクト株式会社の製品価格一覧
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